クレームで一番多いのは異物混入です。混入異物の要因はたくさんあり,人的被害は比較的低いものの,お客様に高い不快感を与えます。人的な要因であれば,衛生管理・工程管理をしっかり行えば異物混入を防ぐことが可能です。
では虫は?
施設内には様々な虫がやってきます。また,施設内で発生します。
害虫害獣の管理は行っていますか?種類や数のモニタリングを行っていますか?対策を行っていますか?(新たな虫,数の増加)
対象害虫毎の防虫プログラムを樹立することが大切です。
経費削減対策の一環
IPM理念に基づいて対策を行うためコストの縮減が図れます (長期的コストを考えた場合,対症療法ではなく原因療法を行うため) 必要最低限の薬剤使用であるため,安全性の向上が図れます。
作業項目
✔ 昆虫相モニタリング
✔ 各種害虫・害獣調査防除
✔ 食品検査・細菌検査・検便など
✔ 衛生状態の検査(提案含む)
✔ 環境改善(提案含む)
アメリカでは以前から導入されていますが,日本では平成20年1月25日に改正された建築物環境衛生維持管理要領の中で,今後のねずみ等の防除に当たってはIPM(総合的有害生物管理)の考え方に基づいて実施することが定められています。
このIPMとは、もともとは農作物を有害生物から守る手段として始まったもので、くりかえし殺虫剤などで害虫駆除を行い続けても殺虫剤が効かない虫が出現してしまう事もあって、もっと効果的な方法を考えようということがベースとなっています。これらの効果的な方法とは、
「環境的対策」=有害生物の住みにくく生れにくい環境に改善する。
「物理的対策」=機械や器具で追い払ったり駆除したりする。
「化学的対策」=薬品で追い払ったり駆除したりする。
「生物的対策」=天敵で駆除する。
強い殺虫剤を使用すれば良いという考えもありますが、殺虫剤は化学的対策となり、これだけで良い効果が出ないのであれば、その他の対策もいろいろ組み合わせて行うのが良法とされています。また、有害なもの以外の無害な物にも効果がある場合も考えられるので、殺虫剤にたよらず、総合的に人や自然環境にもやさしい駆除方法として、このIPMの導入をオススメします。